エロージョン・コロージョン

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火力発電

エロージョン・コロージョン:流れが引き起こす腐食損傷

液体や気体が流れる機器、例えば配管やポンプ、バルブなどは、その流れによって材料が摩耗する現象、すなわち腐食のリスクに常にさらされています。中でも、流れによる物理的な力と腐食という化学的な反応が同時に起こることで、材料が急速に損耗する現象をエロージョン・コロージョンと言います。これは、流体が流れることで材料表面の保護膜が破壊され、その下の金属が腐食しやすい状態になることが原因です。エロージョン・コロージョンは、文字通り「流れによる腐食」という意味で、流れる物質の速度が速いほど、また、その流れの中に固体粒子や気泡などが含まれているほど、材料の損耗は激しくなります。例えば、配管の曲がり部分やバルブの絞り部分など、流れが乱れたり速度が速くなる箇所は特に注意が必要です。このような場所では、局部的に材料が薄くなり、ついには穴が開いてしまうこともあります。エロージョン・コロージョンは目視では確認しにくい小さな傷から始まることが多く、初期段階では見過ごされがちです。しかし、時間の経過とともに損傷は拡大し、重大な設備の故障や事故につながる可能性があります。過去には、発電所や化学プラントなどで、エロージョン・コロージョンが原因とされる配管の破断事故が発生し、多大な損害をもたらした事例も報告されています。このような事故を防ぐためには、エロージョン・コロージョンが発生しやすい箇所を特定し、適切な対策を講じることが重要です。具体的には、材料の選定や表面処理、流速の制御、定期的な点検などが有効な手段となります。また、運転条件を適切に管理することも、エロージョン・コロージョンによる損傷を抑制するために不可欠です。一見目立たない現象ですが、その影響は甚大であるため、日頃から注意深く観察し、適切な対策を講じることで、設備の安全性を確保することが重要となります。
原子力発電

配管の劣化:流動加速腐食

発電所や化学プラントなど、様々な産業で欠かせない配管は、私たちの暮らしを支えるエネルギーや製品の製造に重要な役割を果たしています。これらの配管内を流れる液体や気体は、時に高温・高圧であったり、腐食性を帯びていたりするため、配管には常に大きな負担がかかっています。そして、長年の使用による経年劣化は避けられず、損傷のリスクが常に存在します。配管の損傷は、生産の停止や環境への影響だけでなく、重大な事故につながる可能性もあるため、軽視することはできません。配管の劣化現象には様々な種類がありますが、その中でも流動加速腐食(FAC)は特に注意が必要です。FACは、一見健全に見える配管でも、内部を流れる流体の流れによって金属が腐食し、薄肉化していく現象です。特に、炭素鋼や低合金鋼製の配管で発生しやすく、曲げ管部や分岐部、縮径部、バルブやポンプの下流など、流体の流れが複雑になる箇所で局所的に腐食が進行しやすい傾向があります。FACは、予測が難しく、突発的な配管の破損につながる危険性があるため、早期発見と適切な対策が不可欠です。本稿では、このFACについて詳しく解説します。FACが発生するメカニズムを理解することで、なぜ特定の箇所で発生しやすいのかが見えてきます。また、FACによる被害を未然に防ぐための対策方法についても具体的に紹介します。発電所や化学プラントの安全で安定的な操業のためには、FACへの理解を深め、適切な対策を講じることが重要です。