NEDO

記事数:(2)

火力発電

セラミックガスタービン:未来の動力

私たちの暮らしを支える電気。その需要は増え続ける一方で、環境への影響を抑えながら、どうやって電気を作り出すのかが大きな課題となっています。従来の火力発電では、燃料を燃やす際にどうしても熱が逃げてしまい、エネルギーの無駄が生じていました。また、二酸化炭素などの排出も地球温暖化の大きな要因となっています。このような状況を改善するため、より効率的で環境に優しい発電方法が求められています。そこで期待されているのが、セラミックガスタービン発電です。ガスタービン発電は、ガスの燃焼でタービンを回し、発電機を動かす仕組みです。セラミックガスタービンは、このタービンの主要部分にセラミック材料を使うことで、従来の金属製タービンよりも高い温度で運転できます。高温で運転できるということは、それだけ燃料のエネルギーを無駄なく電気に変えられるということです。熱を電気に変換する効率が向上すれば、燃料の使用量も減り、二酸化炭素の排出量削減にも繋がります。セラミック材料は、金属に比べて熱に強く、錆びにくいという特徴もあります。そのため、セラミックガスタービンは、耐久性に優れ、メンテナンスの頻度も少なくできるという利点があります。さらに、セラミックガスタービンは、運転時に発生する窒素酸化物などの有害物質も少ないため、大気汚染の抑制にも効果的です。セラミックガスタービン発電は、まだ開発段階ですが、実用化されれば、エネルギー問題と環境問題の解決に大きく貢献すると考えられています。発電効率の向上、二酸化炭素排出量の削減、大気汚染の抑制など、多くのメリットを持つセラミックガスタービンは、次世代の発電技術として注目を集めています。近い将来、私たちの家庭や工場に、この革新的な技術で発電された電気が届けられる日が来るかもしれません。
燃料

石油危機と日本のエネルギー政策

一九七三年十月、第四次中東戦争勃発をきっかけに、世界は未曽有の石油危機に直面しました。これが第一次石油危機です。アラブ石油輸出国機構(OAPEC)による石油戦略の使用は、産油国以外の世界各国に大きな衝撃を与え、日本もその例外ではありませんでした。これまで安定的に供給されていた石油が突如として手に入りにくくなり、価格は急騰しました。この影響は、あらゆる産業に波及し、物価は上昇の一途をたどりました。国民生活は圧迫され、企業活動も停滞し、日本経済は大きな打撃を受けました。第一次石油危機から五年後の七八年には、イラン革命を契機として、再び石油供給が不安定化しました。これが第二次石油危機です。中東情勢の緊迫化は、原油価格の乱高下を招き、世界経済は再び混乱に陥りました。日本経済もまた大きな影響を受け、エネルギー安全保障の重要性が改めて認識されることとなりました。二度にわたる石油危機は、資源小国の日本にとって大きな教訓となりました。エネルギー源を特定の国や地域に依存することの危険性を痛感し、石油への依存度を下げ、エネルギー源の多様化、省エネルギー化、そして国産エネルギー資源の開発が急務であるという認識が広まりました。この経験は、その後の日本のエネルギー政策に大きな影響を与え、現在も続くエネルギー問題への取り組みの原点となっています。