火力発電 未来の発電:石炭ガス化燃料電池複合発電
昔ながらの石炭火力発電所は、石炭を燃やす熱で水を沸騰させて蒸気を作り、その蒸気の力でタービンを回し、発電機を動かす仕組みが主流でした。しかし、この方法では石炭に含まれるエネルギーを十分に活用できず、熱の多くが煙突から逃げてしまうため、エネルギーの使い方があまり上手ではありませんでした。さらに、石炭を燃やすと大量の二酸化炭素が発生し、地球温暖化の大きな原因の一つとなっていました。そこで、これらの問題を解決するために、より効率的で環境への負担が少ない、新しい石炭火力発電の技術が開発されています。その一つが「石炭ガス化燃料電池複合発電」、略して「IGFC」と呼ばれる方法です。このIGFCは、石炭を高温で処理してガスに変えます。このガスは、都市ガスと同じように使えるため「燃料ガス」と呼ばれています。この燃料ガスを使ってガスタービンと蒸気タービンを一緒に動かす複合発電方式を「IGCC」と言いますが、IGFCはこのIGCCにさらに燃料電池を組み合わせた、いわば3つの発電方法を組み合わせた発電方式です。燃料電池は、燃料ガスと空気中の酸素を化学反応させて電気を作る装置で、熱を使わずに電気を作ることができるため、エネルギー効率が非常に高いという特徴があります。IGFCは、ガスタービン、蒸気タービン、燃料電池という3つの発電方式を組み合わせることで、従来の石炭火力発電に比べて発電効率を大幅に向上させることができます。また、二酸化炭素の排出量も大幅に削減することができ、地球環境への負担軽減にも大きく貢献することが期待されています。IGFCは、石炭火力発電の進化形として注目されており、これからの地球環境に優しい、より良いエネルギー社会の実現に大きく貢献していく可能性を秘めた技術と言えるでしょう。
