その他 細胞膜:生命の精巧な境界
すべての生き物の細胞を包む薄い膜、それが細胞膜です。この膜は、細胞が生きていく上で欠かせない役割を担っています。細胞膜は驚くほど薄く、厚さはわずか8~10ナノメートル。これは1ミリメートルのたった10万分の1という小ささです。電子顕微鏡を使うと、この薄い膜がさらに精緻な構造を持っていることが分かります。まるでサンドイッチのように、3つの層が重なった構造をしています。中央には明るい層があり、その両側を暗い層が挟んでいます。3層の厚さはどれもほぼ同じです。この3層構造は、細胞膜を作っている主な成分である脂質とタンパク質の並び方からできています。脂質は2つの層を作り、水を弾く部分と水を吸い寄せる部分を持っています。水を弾く部分は内側でくっつきあい、水を吸い寄せる部分は外側、つまり細胞の中と外に向いています。この脂質の2層構造の中に、タンパク質が埋め込まれたり、くっついた状態で存在しています。細胞膜は細胞の内と外を分ける境界の役割をしています。細胞膜があるおかげで、細胞の中の環境は常に一定に保たれています。さらに、細胞膜は細胞が生きていくために必要な物質の出し入れを調節したり、外の環境からの情報を受け取ったりするなど、細胞活動の様々な機能も担っています。まるで細胞の出入り口や窓口、アンテナのような働きをしていると言えるでしょう。
