燃料 プラズマ:未来のエネルギー
物質は、温度変化によって固体、液体、気体と状態を変化させます。氷を温めると水になり、さらに温めると水蒸気になります。では、水蒸気をさらに高温にするとどうなるでしょうか。実は、気体よりもさらに高温になると、物質は「プラズマ」と呼ばれる第4の状態になります。プラズマとは、気体を構成する原子や分子が電離した状態のことを指します。原子の中心には、正の電気を帯びた原子核があり、その周りを負の電気を帯びた電子が回っています。気体を加熱していくと、原子や分子は激しく動き回り、原子同士が衝突します。この衝突のエネルギーによって、原子核の周りを回っていた電子が原子から飛び出し、自由に動き回るようになります。原子から電子が飛び出した状態の原子をイオンといい、正の電気を帯びています。プラズマは、このように正の電気を帯びたイオンと負の電気を帯びた電子が混ざり合った状態です。全体としては、正の電気と負の電気が釣り合って電気的に中性となっています。私たちの身の回りにも、プラズマは存在します。例えば、夜空を彩るオーロラは、太陽から届いた粒子と大気中の酸素や窒素が反応してプラズマ状態になり、発光する現象です。また、家庭で使う蛍光灯もプラズマを利用しています。蛍光灯の中には水銀ガスが封入されており、電圧をかけるとこのガスがプラズマ状態になり、紫外線を発生させます。この紫外線が蛍光灯の内側に塗られた蛍光物質に当たり、可視光線に変換され、光として目に届きます。さらに、太陽も巨大なプラズマの塊です。太陽は、水素やヘリウムなどのガスが高温・高圧の状態になってプラズマ化しており、核融合反応を起こして莫大なエネルギーを生み出しています。このように、プラズマは宇宙から私たちの身近な生活まで、様々なところで活躍しています。
