原子力発電 ミキサセトラ:核燃料再処理の要
ミキサセトラは、核燃料再処理においてウランとプルトニウムを分離・精製するために用いられる多段槽型抽出器です。まるで箱のような形をしており、内部はいくつかの部屋に分かれています。それぞれの部屋は、混合と分離という二つの役割を持つ部分からできています。混合を行う部分をミキサ部と呼びます。ミキサ部には、水と油のように混ざり合わない二種類の液体、水相と有機相が入れてあります。ミキサ部の中心には、撹拌羽根と呼ばれる、かき混ぜるための装置が備えられています。この撹拌羽根を高速で回転させることで、水相と有機相を激しくかき混ぜます。すると、核燃料に含まれるウランやプルトニウムは、水相から有機相へと移動します。これを溶媒抽出といいます。分離を行う部分をセトラ部と呼びます。セトラ部では、ミキサ部で激しくかき混ぜられた混合液を静かに置いておきます。すると、水と油のように、密度の異なる水相と有機相は自然と分離します。上部に軽い有機相、下部に重い水相が溜まります。このように、ミキサ部で抽出し、セトラ部で分離するという工程を一段と数えます。ミキサセトラは、このミキサ部とセトラ部を水平方向に何段もつなげて作られています。一段目のセトラ部で分離された有機相は、次の段のミキサ部に送られ、再び水相と混合されます。これを繰り返すことで、より効率的にウランとプルトニウムを分離・精製することができるのです。まるで、洗濯機で何度もすすぎを繰り返して汚れを落とすように、核燃料から不要な物質を取り除き、再利用できるウランやプルトニウムを取り出しているのです。
