その他 発電所の出力:グロスとネット
発電所は、私たちの生活に欠かせない電気を生み出す重要な施設です。発電所では巨大な発電機を回し、莫大な量の電気を作り出しています。この、発電機が実際に生み出した電力の総量を「総電気出力」もしくは「グロス電気出力」と呼びます。これは、発電所の本来の能力を示す重要な指標と言えるでしょう。ところで、発電所で生み出された電気は、全てが私たちの家庭や工場に送られるわけではありません。実は、発電所自身も電気を必要としています。発電機を動かすための補助装置や、発電所の制御システム、照明など、様々な設備に電気が使われているのです。この、発電所内で消費される電気を「所内電力」と呼びます。発電所で作られた電気のうち、所内電力として消費される分を差し引いた電力量が、実際に電力網に送り出され、家庭や工場で使われます。この、実際に利用可能な電力のことを「純電気出力」もしくは「ネット電気出力」と言います。つまり、総電気出力から所内電力を引いた電力量が、ネット電気出力となるわけです。総電気出力とネット電気出力の違いを理解することは、発電所の効率や運用状況を把握する上で非常に重要です。総電気出力が大きくても、所内電力の割合が高いと、実際に利用できるネット電気出力は小さくなってしまいます。そのため、発電所では、所内電力をできるだけ抑え、効率的な運用を心がけています。発電所の技術革新は、より多くの電力をより少ない所内電力で生み出すことを目指し、日々進歩を続けているのです。
