その他 血液を作る細胞の不思議
私たちの体の中では、絶え間なく新しい血液が作られています。生まれてから死ぬまで、血液は私たちの体の中を循環し、酸素を運んだり、細菌と戦ったり、傷を治したりと、生命維持に欠かせない様々な役割を担っています。では、この血液はどこで生まれているのでしょうか。血液が生まれる主な場所は骨髄です。骨髄とは、骨の中にある柔らかい組織のことです。特に、胸骨、肋骨、骨盤、大腿骨などの大きな骨の中に多く存在します。骨髄の中には、「多能性造血幹細胞」と呼ばれる特殊な細胞が存在します。この細胞は、あらゆる種類の血液細胞の元となる、いわば血液細胞の種のようなものです。この種のような細胞が分裂し、それぞれ特定の機能を持つ赤血球、白血球、血小板へと成長していきます。赤血球は、肺から体全体へ酸素を運び、二酸化炭素を肺へ戻す役割を担っています。赤い色をしているのは、ヘモグロビンという酸素と結びつく物質が含まれているからです。白血球は、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物と戦い、感染から体を守ります。血小板は、血管が傷ついたときに血液を固めて出血を止める働きをしています。脾臓やリンパ節も、血液の生成に関わっています。脾臓は古くなった赤血球を壊したり、血液を貯蔵したりする役割を担うとともに、特定の種類の白血球を成熟させます。リンパ節は、リンパ球と呼ばれる白血球の一種が成熟し、体を守る免疫機能を担う上で重要な役割を果たしています。リンパ球は、細菌やウイルスなどの異物を記憶し、再び侵入してきたときに素早く攻撃できるようにする働きがあります。このように、骨髄を中心として、脾臓やリンパ節が連携することで、私たちの体内で必要な血液が常につくられ、健康が維持されているのです。生まれてから死ぬまで、休むことなく働き続ける血液の生成メカニズムは、まさに生命の神秘と言えるでしょう。
