SDGs 地球を守る冷媒とは? HFCの真実
私たちの日常生活で欠かせない冷蔵庫やエアコン。これらの機器を冷やすために用いられる冷媒は、時代と共に変化を遂げてきました。かつては、クロロフルオロカーボン(フロン11、フロン12など)と呼ばれる物質が冷媒として広く使われていました。この物質は、安定性が高く、人体にも無害であることから、冷媒に限らず様々な用途で使用されていました。しかし、この物質が大気中のオゾン層を破壊することが明らかになり、国際的な取り決めであるモントリオール議定書によって生産と使用が規制されることになりました。クロロフルオロカーボンの代替物質として登場したのが、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)です。この物質は、クロロフルオロカーボンに比べてオゾン層への影響は少ないものの、依然としてオゾン層を破壊することが確認されました。さらに、地球温暖化への影響も懸念されるようになり、こちらも規制対象となりました。そこで、新たな代替物質として開発されたのがハイドロフルオロカーボン(HFC)です。この物質は、オゾン層を破壊する塩素を含んでいないため、オゾン層への影響はありません。しかし、地球温暖化への影響は少なからずあり、近年では、この物質の使用を段階的に削減していくための国際的な枠組みであるキガリ改正が発効されました。現在では、地球温暖化への影響がより少ない、自然冷媒と呼ばれるアンモニア、二酸化炭素、炭化水素などの物質や、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)と呼ばれる新たな冷媒への転換が進められています。冷媒の開発と利用は、環境保護と快適な暮らしの両立を目指した、継続的な取り組みと言えるでしょう。
