高効率発電

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火力発電

超臨界水:未来のエネルギー

水は、私たちの暮らしの中でなくてはならないものです。温度や圧力を変えることで、氷や水蒸気など、様々な形に変化します。氷は固体、水は液体、水蒸気は気体と、それぞれ異なる状態です。しかし、さらに温度と圧力を上げていくと、水は「超臨界水」と呼ばれる、もっと特別な状態になります。これは、液体でも気体でもない、全く新しい状態です。超臨界水は、374度以上の温度と、22.1メガパスカル以上の圧力をかけると作られます。常温常圧の水とは全く異なる性質を示し、まるで魔法のように変化します。例えば、水は通常、油とは混ざり合いませんが、超臨界水は油をよく溶かす性質を持ちます。この性質を利用して、廃プラスチックを分解したり、有害物質を処理したりする技術が研究されています。また、超臨界水は、物質を分解する力も非常に強く、通常の水では分解しにくい物質でも、超臨界水を使うと簡単に分解することができます。この性質を利用して、バイオマスから燃料を生成する研究なども行われています。さらに、超臨界水の熱伝導率は非常に高く、熱を伝えやすい性質を持っています。この性質を利用した発電技術の開発も進められています。このように、超臨界水は、環境問題の解決や新しいエネルギーの開発など、様々な分野で注目を集めている、無限の可能性を秘めた物質と言えるでしょう。今後の研究の進展によって、私たちの生活を大きく変える可能性を秘めています。
火力発電

未来の発電:石炭ガス化燃料電池複合発電

昔ながらの石炭火力発電所は、石炭を燃やす熱で水を沸騰させて蒸気を作り、その蒸気の力でタービンを回し、発電機を動かす仕組みが主流でした。しかし、この方法では石炭に含まれるエネルギーを十分に活用できず、熱の多くが煙突から逃げてしまうため、エネルギーの使い方があまり上手ではありませんでした。さらに、石炭を燃やすと大量の二酸化炭素が発生し、地球温暖化の大きな原因の一つとなっていました。そこで、これらの問題を解決するために、より効率的で環境への負担が少ない、新しい石炭火力発電の技術が開発されています。その一つが「石炭ガス化燃料電池複合発電」、略して「IGFC」と呼ばれる方法です。このIGFCは、石炭を高温で処理してガスに変えます。このガスは、都市ガスと同じように使えるため「燃料ガス」と呼ばれています。この燃料ガスを使ってガスタービンと蒸気タービンを一緒に動かす複合発電方式を「IGCC」と言いますが、IGFCはこのIGCCにさらに燃料電池を組み合わせた、いわば3つの発電方法を組み合わせた発電方式です。燃料電池は、燃料ガスと空気中の酸素を化学反応させて電気を作る装置で、熱を使わずに電気を作ることができるため、エネルギー効率が非常に高いという特徴があります。IGFCは、ガスタービン、蒸気タービン、燃料電池という3つの発電方式を組み合わせることで、従来の石炭火力発電に比べて発電効率を大幅に向上させることができます。また、二酸化炭素の排出量も大幅に削減することができ、地球環境への負担軽減にも大きく貢献することが期待されています。IGFCは、石炭火力発電の進化形として注目されており、これからの地球環境に優しい、より良いエネルギー社会の実現に大きく貢献していく可能性を秘めた技術と言えるでしょう。