組織・期間 エネルギー政策の変遷:電源開発基本計画から重要電源開発地点へ
かつて、私たちの暮らしや経済活動を支える電気の安定供給を確保するために、重要な役割を果たしていたのが電源開発基本計画です。この計画は、電気を作るための施設の開発を促進するための法律に基づいて、国土全体の開発状況や将来の電気の需要予測などを考慮に入れ、内閣総理大臣が決定していました。計画を作る際には、専門家が集まる電源開発調査審議会に意見を求め、様々な立場からじっくりと検討が行われていました。この電源開発基本計画は、将来どのくらい電気を使うようになるのかを見積もり、必要な発電施設をきちんと確保するための道筋を示すものでした。具体的には、原子力発電所や火力発電所、水力発電所など、様々な発電方法ごとに、どれくらいの量を開発するのかという目標が定められていました。また、電気を作る際に環境へどのような影響があるのかという点にも配慮し、将来にわたって安定して電気を使える仕組みを作ることを目指していました。ところが、2000年代初め頃に行われた国の組織改革によって、電源開発を促進するための法律が廃止されることになりました。その結果、この電源開発基本計画も廃止されることになったのです。これは、政府の役割を小さくし、市場における競争の仕組みに重きを置くという大きな方向転換でした。かつては国が中心となって電気の安定供給を計画していましたが、廃止後は市場の力に委ねる形へと変化していったのです。
