国際取引

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燃料

CIFとFOB:貿易価格の基礎知識

世界を股にかけた商品の売買、いわゆる貿易では、価格の決め方がとても大切です。誰が、輸送費や保険料といった費用をどこまで負担するのかを、売買する当事者間で明確にする必要があります。そのため、国際取引では様々な価格の表示方法が用いられています。数ある価格表示方法の中でも、CIF(費用、保険料込み着値)とFOB(本船渡し値)は、特に代表的なものです。これらの違いを理解することは、国際貿易の仕組みを理解する上で欠かせません。CIFは、商品の価格に加えて、輸送にかかる費用と保険料も含まれた価格表示方法です。つまり、輸出をする売り手側が、輸入をする買い手側の指定する港まで、商品を輸送する費用と、輸送中の商品の保険料を負担することを意味します。買い手側は、指定した港に到着した商品を受け取ればよく、輸送中のリスクを負う必要はありません。そのため、買い手にとっては費用やリスクの予測がしやすいという利点があります。一方、FOBは、輸出港における船積みの費用までを売り手が負担する価格表示方法です。つまり、商品は輸出港で船に積み込まれた時点で、買い手に所有権が移り、それ以降の輸送にかかる費用や保険料、そして輸送中のリスクは買い手が負担することになります。売り手から見ると、輸出港までの費用と責任を負えば良いので、比較的負担が軽いと言えるでしょう。このように、CIFとFOBでは、費用とリスクの負担者が異なります。価格表示方法の違いによって、売主と買主それぞれの責任範囲が変わってくるため、取引当事者はお互いの責任と費用負担を明確に認識し、誤解がないよう注意する必要があります。どちらの方法を選択するかは、取引の状況や当事者間の合意によって決定されます。
SDGs

ワシントン条約と地球環境保全

絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称ワシントン条約は、地球規模で生き物の多様性を守るための大切な国際的な約束事です。正式名称は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora CITES)で、1973年にアメリカの首都ワシントンで採択され、1975年に効力を持ち始めました。この条約の一番の目的は、国境を越えた取引によって野生動植物が乱獲されるのを防ぎ、絶滅の危機に瀕している種を守ることです。生き物の売買は、時に種の存続を脅かすほどの乱獲や捕獲につながることがあります。ワシントン条約は、そうした過剰な取引を規制することで、野生動植物の保護を目指しているのです。具体的には、野生動植物やその製品を国境を越えて売買する際には、許可証の取得と提示が義務付けられています。これは、取引を明らかにすることで、不正な取引を見つけるのに役立ちます。どの国からどの国へ、何がどれだけ取引されているかを把握することで、違法な取引を監視し、取り締まることができるのです。ワシントン条約は、3つの附属書から成り立っています。附属書Ⅰは、絶滅の危険性が極めて高い種で、商業目的の国際取引は原則禁止です。附属書Ⅱは、取引を規制しないと絶滅の恐れのある種、附属書Ⅲは、ある特定の国が自国内の種の保護のために国際協力が必要とする場合に掲載されます。それぞれの種の状況に応じて適切な規制を行うことで、種の保全を図っています。ワシントン条約は、世界中の多くの国が参加する重要な枠組みです。地球上の貴重な生き物たちを守るため、国際協力のもと、継続的な取り組みが続けられています。