オゾン層

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SDGs

オゾン層保護への国際協力:ウィーン条約

地球を取り巻く大気には、オゾンと呼ばれる酸素原子が3つ集まった気体が集まる層があります。このオゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線を吸収し、地球上の生命を守っているため、私たちにとってなくてはならない存在です。ところが、1974年頃、この大切なオゾン層が破壊されているのではないかという懸念が、世界に広がり始めました。冷蔵庫やエアコンの冷媒、スプレーの噴射剤などに用いられていたフロンガスが、オゾン層破壊の主な原因物質として疑われ始めたのです。特に北欧諸国やアメリカ合衆国といった国々では、いち早くこの問題の深刻さを認識し、フロンガスの規制に乗り出しました。例えば、アメリカ合衆国では、スプレー缶へのフロンガスの使用を禁止するなど、具体的な対策が取られました。一方、国際社会でも、この地球規模の課題に対する取り組みの必要性が認識され始めました。様々な国々が集まり、幾度となく議論を重ねた結果、1985年3月、「オゾン層の保護に関するウィーン条約」が採択されました。これは、オゾン層保護のための国際協力の枠組みを作る第一歩となりました。この条約は、各国が協力して観測や研究を進め、情報を共有することを定めていましたが、具体的な規制内容については、まだ合意に至っていませんでした。つまり、ウィーン条約は、今後の国際的な規制の基礎を作るための、言わば約束事のようなものだったのです。その後、具体的な規制を定めた「モントリオール議定書」へと繋がっていく、重要な一歩となりました。