太陽光発電 太陽光発電を支える多結晶シリコン
多くの結晶が集まってできた物質、多結晶シリコンについて詳しく見ていきましょう。名前の通り、シリコンの小さな結晶がたくさん集まってできています。それぞれの結晶は規則正しい形をしていますが、全体としてはバラバラな方向を向いてくっついているため、単結晶シリコンのように完璧な並びではありません。この構造の違いが、単結晶シリコンとの性質の違いを生み出しています。たとえば、電気の流れやすさについて考えてみましょう。単結晶シリコンは、規則正しく並んだ構造のおかげで電子がスムーズに流れます。一方、多結晶シリコンには結晶粒界と呼ばれる結晶同士の境界があります。この結晶粒界が電子の流れを妨げるため、単結晶シリコンに比べて電気の流れやすさは劣ります。しかし、多結晶シリコンには大きな利点があります。それは製造コストの低さです。単結晶シリコンを作るには、高度な技術と時間が必要です。それに比べて多結晶シリコンは比較的簡単に作ることができるため、製造コストを抑えることができます。このコストの低さが、太陽光発電のような大量生産が必要な分野で多結晶シリコンが広く使われている理由です。大量の太陽電池を作るには、材料費を抑えることが重要です。多少、発電効率が劣っていたとしても、コストの低さで多結晶シリコンが選ばれています。多結晶シリコンは太陽電池以外にも、半導体材料として様々な電子機器で使われています。私たちの身の回りにある電化製品の中にも、多結晶シリコンが活躍しているかもしれません。
