原子力発電 遺伝物質と環境への影響
親から子へと受け継がれる、生き物の特徴を決める情報全体を遺伝情報と言い、この遺伝情報を担う物質が遺伝物質です。いわば、生き物の設計図のようなもので、目や髪の色、背の高さといった外見の特徴だけでなく、病気のかかりやすさといった体質なども、この設計図に書き込まれています。この設計図の本体は、デオキシリボ核酸、つまりDNAと呼ばれる物質です。DNAは、糖とリン酸、そしてアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)と呼ばれる4種類の塩基からできています。DNAは、糖とリン酸が交互に繋がった2本の鎖が、4種類の塩基によって結びつき、螺旋階段のようにねじれた構造をしています。この構造を二重らせん構造と呼びます。二重らせん構造の中では、Aは常にTと、Gは常にCと向かい合って結合しており、この塩基の並び方が遺伝情報を決定づけています。遺伝情報は、遺伝子という単位でまとめられており、ヒトの場合には約2万個の遺伝子があると言われています。遺伝子は、染色体と呼ばれる構造体に配置されています。染色体は、DNAがヒストンというタンパク質に巻き付いた状態で、細胞の核の中に存在します。細胞が分裂する際には、染色体も複製され、新しい細胞へと受け継がれていきます。このようにして、遺伝物質は親から子へと受け継がれ、生命の連続性を維持する上で欠かせない役割を担っているのです。遺伝物質は、世代を超えて受け継がれる情報であり、進化の基盤となる重要な物質と言えるでしょう。
